能を積極的に見る


台風が近づく中、朝からロームシアターに出向き能を観劇する。「翁」と「葵上」。

「翁」は、具体的なストーリーがなく、演者が舞台上で面を付けたりする、不思議な構成。儀式的な、神に捧げる原初の能という感じだった。開演前、舞台袖から「カチカチカチ」と音がしていたのだが、後で解説を読むと、「翁」をやる時は、始まる前の楽屋から儀式を行うのだという。聞こえていた音は、石で火花を散らして身を清める時の音だったらしい。

「葵上」は、源氏物語なので話が追いやすい。タイトルは「葵上」だが、六条御息所が主役で、葵の上は出てこない。世界中の映画や演劇でちょいちょい見かけるこの構成、能でもあるんですね。

演者や囃子方の動きや所作など、なぜそういう形になったのかを想像しながら見るのが面白い。決まった型があるように見えるものも、これまで徐々に変化してきたのだろうし、これからも変わっていくのだろう。

そういう意味でも、7月に見た、能をもとにした演劇「NŌ THEATER」はたいへんに面白かった。能というものの構成・形式は、むしろ現代劇にこそ向いているのではないかと思わせるほど、違和感がなく、そのうえおしゃれな舞台だった。

何年か前から、もっと積極的に能を見よう、と思っているのだが、今年こそ見る。もう8月だけど、今年こそ。

深夜、台風が吹き荒れている。

最近の一生懸命と応援


最近はSNSのおかげで、友人知人が今どんな活動をしているのかが分かりやすくなった。だからといって、SNSを使っていない人が何もしていないかというと、そんなことはないのであって、むしろそういう人の方が面白いことをやっていたりする。何が言いたいかというと、私も最近あまりSNSを更新していませんが、元気にいろいろやってますよという話。

起きてテレビをつけると高校野球をやっている。寝ぼけた頭で、どっちも頑張れーと思いながら朝ごはんを食べる。こないだは審判が熱中症で途中交代していた。審判も頑張れー。

最近見た映画、「ファントム・スレッド」と「カメラを止めるな!」。ぜんぜんタイプの違う映画だけど、どちらも丁寧に作ってあって面白かった。特に「カメラを止めるな!」は、登場人物のことも作り手のことも、なんか応援したくなる映画だった。満員の映画館、見終わった人がほとんどみんな笑顔っていうのはいいですね。

さて、私自身の活動ですが、9月9日に、文学フリマ大阪というイベントに出展します。絵の展示ではなく文学作品の展示即売会です。文学フリマはもう20年の歴史があるらしいのですが、初めての出展。今年の1月に京都で開催されたものを見に行って、その商売っ気のないピュアな雰囲気に心惹かれたのです。なので私も一生懸命、ピュアな本を作って持っていこうと思います。詳細はおって。

近隣の住人


マンションの隣の廃屋に、いつ頃からか野良猫が住み着いている。最近子供が生まれたらしく、ときおり小さいのが2匹、中庭を走り回っていて、大変に可愛らしい。上から覗かないと分からないので、この廃屋に子猫がいることを知っているのは、うちと階下の住人ぐらいだろう。

廃屋の反対側、ボロビルの屋上に、いつ頃からか雑種犬が住んでいる。ビルの持ち主がそこで飼っているらしい。走り回るほどではないがそこそこ広い屋上で、のんきに暮らしている。うちのベランダとちょうど高さが同じぐらいなので、たまに目が合う。「お前んちのベランダ、狭いな」とでも言いたげな目でこっちを見ている。

廃屋の猫と屋上の犬はお互いの存在を知らない。僕は覚えておこう。