近隣の住人


マンションの隣の廃屋に、いつ頃からか野良猫が住み着いている。最近子供が生まれたらしく、ときおり小さいのが2匹、中庭を走り回っていて、大変に可愛らしい。上から覗かないと分からないので、この廃屋に子猫がいることを知っているのは、うちと階下の住人ぐらいだろう。

廃屋の反対側、ボロビルの屋上に、いつ頃からか雑種犬が住んでいる。ビルの持ち主がそこで飼っているらしい。走り回るほどではないがそこそこ広い屋上で、のんきに暮らしている。うちのベランダとちょうど高さが同じぐらいなので、たまに目が合う。「お前んちのベランダ、狭いな」とでも言いたげな目でこっちを見ている。

廃屋の猫と屋上の犬はお互いの存在を知らない。僕は覚えておこう。

大事なことだけギュッと


日曜、恵文社一乗寺店に「大竹昭子写真展 須賀敦子のいた場所」を見に行く。須賀敦子さんゆかりの地の写真と、エッセイからの抜粋が並べて展示されており、読み始めるとすぐに引き込まれてしまった。須賀さんのエッセイについては何年か前に書いたことがあるが、やっぱり憧れてしまう文体だ。こんな文章が書きたい、というより、こんな文章が書けるような人生を歩みたかった。そんな思いで歯噛みする私を横目に、同居人は写真作品を購入していた。思い切りがいい。

須賀敦子全集の第7巻には、「どんぐりのたわごと」という、須賀さんがローマ留学時代に自費出版で作っていたミニコミ誌が全号収録されている。全集では活字で掲載されているが、原本は手書きだったらしい。石版印刷で200部だけ作って、ローマから日本の友人に送っていたという。それはすごいな。おそらく、自分にとって大事なことだけをギュッと凝縮したような、そんな本なのだろう。ぜひ見てみたい。
そしてできれば、自分もそんな本を作りたい。人生の真似はできずとも、そのこころざしの部分を、少しだけでも。

はんニャリンを見に行く


2月3月と、バスケットボールBリーグ、京都ハンナリーズの試合を観に行った。これまでの人生、生でスポーツ観戦をすることはほとんど無かった。思い返すと、最後に観に行ったスポーツは、2000年1月30日東京ドームでの高田vsホイス戦だ。高田がほとんど動かず、驚くほどの凡戦だった。
それはともかく京都ハンナリーズだが、2月の新潟アルビレックス戦は1点を争うシーソーゲームを競り勝ち、3月の栃木ブレックス戦は最大15点ビハインドを逆転勝利と、会場も私も大いに盛り上がり、ちょっと出来過ぎなぐらいのバスケ観戦デビューとなった。

試合もさることながら、京都ハンナリーズのチームマスコットである「はんニャリン」が、存外に可愛かったことは嬉しい驚きである。スポーツチームのマスコットキャラの中では異質な、気品溢れる顔立ちで、ダンスも上手だ。ぬいぐるみ欲しい。