■ 伸び過ぎた髪を自分で切る。バシッと短く男らしい髪型にしようと、愛用のバリカンで小一時間奮闘する。だいたい終わったところでシャワーを浴び、ドライヤーで乾かしながらセットする。鏡に映る自分を見て、仕上がりにはおおむね満足しながらも、何か既視感を覚えた。この髪型、誰かに似ている。最近よく見る有名人だ。誰だろう。
■ 蓮舫だった。
■ 伸び過ぎた髪を自分で切る。バシッと短く男らしい髪型にしようと、愛用のバリカンで小一時間奮闘する。だいたい終わったところでシャワーを浴び、ドライヤーで乾かしながらセットする。鏡に映る自分を見て、仕上がりにはおおむね満足しながらも、何か既視感を覚えた。この髪型、誰かに似ている。最近よく見る有名人だ。誰だろう。
■ 蓮舫だった。
■ 晩ご飯を食べに駅前に出る。大学が近いので、カラオケや居酒屋の前には学生が大勢たむろっている。新入生の4月15日。授業、サークル、バイト、一人暮らし。いろいろなことが同時に始まって、忙しい時期だ。前を歩く女の子が、楽しそうに携帯で誰かと喋っている。「ちゃぶ台を丸型にするか楕円にするか迷ってんねん」「家具はちゃぶ台だけにしようと思ってて」「今のところ楕円」。ああ、なんて楽しくも不安な毎日!
■ いろいろあって(ないが)、最近「メルカリ」や「ラクマ」などのフリマアプリを利用しているのだけれど、サービス自体の歴史が浅いこともあってか、何か独特のムードがあって面白い。
驚いたのは、出品者と閲覧者の間での値引き交渉が活発なことで、そうか、ここは値段がせり上がっていく「オークション」の場ではなく「フリーマーケット」なのだ、と思い知る。ただまあ、あれですね、780円で出品されている商品に対して「700円になりませんか?」「すみません、ちょっと厳しいです(_ _;)」というようなやり取りがなされているのを見ると、なんだか面倒くせえなと思ってしまうのは、私がおっさんだからでしょうかね。そう、圧倒的に女性ユーザーの方が多いように見受けられるのも、フリマっぽいと感じるところだ。
■ メルカリには、ユーザー側で作った独自ルールのようなものもあって、例えば「即購入不可」と書かれた商品は、まずコメント欄に「購入します」と書き込んでから、自分専用の商品ページを作ってもらって購入するのがお約束らしい。運営側はこうした独自ルールを認めていないらしいが、それでもそんなルールが勝手に出来上がっていったという事実が興味深い。いろいろなことがあったのだろうなと想像が膨らむ。
思い出すのは、昔twitterのプロフィール欄でよくあった「フォローリムーブご自由に」という記述だ。フォローするのもフォローを外すのも自由なのは当然なのだが、わざわざ「ご自由に」と書いてある。これ、おそらくmixiの「マイミク」文化が影響したと思われるのだが、フォローを外すと相手が気を悪くするのではないかという危惧が前提としてあり、またフォローするのにも「フォローさせてもらいます」のひと言がないと気味が悪いと思われるのではないか、という心配もあって、そこであえて「フォローリムーブご自由に」と書くことによって、私はそういうの気にしない人ですよ、なので私の方も、断りもなくフォローしたりフォロー外したりしますよ、と高らかに宣言しているのだ、ああ、なんだか面倒くせえな。