iphone から iphone へ


スマホを買い替えた。7年前の iphone から4年前の iphone だから、古いことは古いが、新しいスマホだ。旧スマホからデータを移さないといけないわけだが、apple や LINE が用意してくれている、データ移行の便利なサービスを一切使わなかった。本当は使いたかったのだが、電話ができず SIM カード差し替えも機能せずクイックスタートとやらも使えず、ああだこうだといじり倒し、アプリも全部ダウンロードし直して、丸一日かけてなんとか使えるようになったのだ。

今の年齢でこうなのだから、これからどんどん駄目になっていくだろうな。まあでも、新しいのは嬉しい。写真いっぱい撮ろうかな。

マリー・ローランサンと私


「マリー・ローランサンとモード」展を見に行った。ローランサンといえば、「奥様、週末にローランサンでも見に行きませんこと?」でおなじみの、日本のマダムが愛する画家の代表格だが、実のところ私も好きなのだった。

展示は、あわい色彩にぼんやりした目で虚空を見つめる女性の絵がメインで、まるで夢の中にいるようだった。時期によって、キュビズムの影響を受けた絵もあるようだが、さほど気にならず、やはりローランサンはローランサンだ。

すっかり気に入って、図録まで買う。私のマダム化も、来る所まで来た。

杉本博司と春日大社


奈良・春日大社の国宝殿まで「杉本博司 – 春日神霊の御生(みあれ)」を見に行く。遠いといえば遠いのだが、行ってしまえばそれほど遠くもない、それが奈良だ。

杉本さんの古美術コレクションは、その半数近くが春日大社にまつわるものなのだという。そんな杉本コレクションと春日大社の宝物を並べ、ついでに(笑)新作もちょっと。綺麗で見応えのある展示だった。午後の講演会も拝聴したのだが、杉本さんの「蒐集している古美術と匹敵するぐらいの作品をつくる」という話には、グッときたと同時にたいそう驚いた。蒐集している古美術って、国宝レベルだよ。

春日大社は768年の創建以来、戦災・天災に巻き込まれていないのだという。原生林が本当に原生だ。古代と直結するようなその佇まいに、感動を覚える。折口信夫「死者の書」を読み返してみようかな。