京都御苑の人々


昨日の朝、久しぶりに京都御苑を散歩した。住んでいる部屋の壁がコンクリなので、この季節になると外よりも冷え込み、かといって暖房をつけると暑い。なので、午前中に小一時間散歩して体を温め、その熱をヒートテックで閉じ込めて、一日を乗り切ろうという算段である。毎年そんなことを言っては風邪を引いているような気もする。

この辺りに引っ越してきた当初は、京都御苑には頻繁に通って、カメラ片手に散策していたものだ。それが、慣れというのは恐ろしいもので、御苑が近くにあるという贅沢な環境にも慣れてしまい、最近はあまり行かなくなっていた。気候が良いからか、平日の午前中なのに結構人がいる。ピクニックに来ている幼稚園児が100人、ワーワーと喋っている。餌付けされてホワッツマイケルのようになったデブネコが歩いている。「母と子の森」と名付けられた場所には、確かに母と子がいる。すべてのベンチには年寄りが座っている。木々はほんの少し紅葉し始めていた。静かだが、賑やかだ。